フレデリクスベア公園
コペンハーゲン動物園の隣にあったのが、このフレデリクスベア公園です。
この公園はコペンハーゲンの最大の穴場の観光スポットとして、みなさんにオススメしたい公園でした。
静かで、森と草原が広がっているといった按配で、この公園にいると、北欧の暮らしというものがどんなに豊かであろうかと夢想することが出来ます。
例えば、仕事を終えた週末なんかに、こうした素晴らしい、何もない公園でぼんやりとした休日を家族と一緒に過ごすというような余暇の過ごし方をすることが出来たらなあと思います。
人の目や身体を驚かすようなアトラクションもなければ、奇抜な見世物で満載のショーがあるわけでもありません。
でも、この公園には、余暇があるという気がしました。余暇の真の意味を北欧の人々はきっと知っているに違いないと思います。であるからこそ、このフレデリクスベア公園のような、何もない、しかし、自然が豊かな公園を作って、コペンハーゲン市民の心を和ませているという、、、余暇の思想は東洋の思想に近いものではないかと僕は考えました。
この公園に来たら、ただひたすら散歩をするだけです。あるいは、その辺りに腰をかけてみるとか、すなわち何もしないことが余暇であるという基本に立ち返ることが出来ることが素晴らしいと思いました。
コペンハーゲンの地図をみるとわかりますが、この街には森が多いことに気づかされます。実際に、フレデリクスベア公園のほかにも、大小さまざまな公園が街にいくつもありますが、公園の一つのあり方として、学ぶことが多いです。
コペンハーゲンの公園の、ある種の「ゆったり感」は、人口密度が低い、すなわち、首都にそれほど多くの人々の人口が集中していないということも作用しているのでしょう。
内村鑑三も、デンマークが小国でありながらも、経済や文化が発展していることをその著書の中で礼賛していました。
北欧の底力というのは、おそらく、こうした何もない公園にあるのではないか?とこれはまあ、現時点では仮説であり、また、仮説の域を出ない憶測ではありうるのですが、やはり、自然豊かな公園の魅力には当分、勝てそうもありません。