機内にて
スカンジナビア航空はとても快適です。デンマークに行くからということでスカンジナビア航空を利用するというわけではないのですが、僕はなぜかスカンジナビア航空と縁があるのか、これまでの海外旅行はすべてこの航空会社を利用しています。
飛行機は、離陸する瞬間、それから離陸したあとの小一時間は、それなりに心が色めき立ち、楽しいものですが、だんだんと飽きてきます。
持ってきた本を読んだり、機内に備え付けてある雑誌類を片っ端から読もうなどという気にも最初はなりますが、それにしたところで、窮屈な機内に閉じ込められている現実は変わらないのですから、やはり退屈なわけです。
ですが、今回の旅行で、新しい発見がありました。それは、自分の座席の前に、小さな画面が備え付けてあって、それを使って映画やゲームを楽しむことが出来ることでした。
これはもう、スカンジナビア航空独自のものではなくて、どの航空会社もほぼ当たり前のことになっていることなのかもしれません。
でも、ちょっとした感動でした。特に、テレビゲームをやることが出来るというのが嬉しかったです。
昔、ファミコンというのがはやりましたが、インベーダーゲーム風のものや、クイズゲームなど、十種類以上のゲームのラインナップがあって、僕はなぜかその中から、ゴルフゲームに一人で熱中していました。
ビリヤード風のパターゴルフといいますか、操作方法にはちょっと癖があって、やりにくかったですけれどもすぐに慣れました。飛行機の中であまり睡眠をとるということが出来ないこともあって、かといって何もしないでいるのもあまりに退屈であり、運動をしないでいても、体がやけにムズムズとしてきてよくありません。
こういったテレビゲームであれば、適度な脳の体操にもなるだろうと僕は勝手に空想しながら、ゴルフゲームに打ち興じておりました。ゴルフゲームに飽きると、クイズゲームに手を出してみましたが、これは日本語ではなくて英語のクイズが出されました。
英語圏の人でなければわからないであろうクイズの出題に、なかば呆れ、またちょっとした好奇心をもちながらも、「ああ、海外旅行はもうすでに始まっているんだなあ」と勝手に考えていました。